"新たな循環型ビジネスを探る”小樽商科大学産学官ビジネスセミナーin湧別町

パネルディスカッションでは湧別町農業協同組合の上田代表理事組合長も登壇
講師を務めた環境大善株式会社の窪之内代表取締役

 「産学官ビジネスセミナーin湧別町」が11月29日(金曜日)に文化センターTOMで開催され、約100人が参加しました。
 このセミナーは、12月に湧別町と連携協定の締結を予定している小樽商科大学が、湧別町におけるサーキュラーエコノミー(循環型経済)の議論を深めるため主催したもの。
 講演では、北見市の環境大善株式会社 代表取締役の窪之内誠さんが講師を務め、牛の尿を発酵させ無害化した処理液を活用して、消臭液や土壌活性液を製造・販売する業績について語られました。
 同社では牛の尿という、水質汚染の原因となり酪農家が処理に悩まされていた資源をリサイクルではなく、新たな価値を付けるアップサイクルすることで、循環型のビジネスを確立しており、「見過ごされがちな資源を活用し、もったいないを最適化することで持続可能な会社を目指している」と語りました。
 研究報告では、大学在学中に起業し未活用のコンブを乳牛の飼料添加物にする取り組みの報告もありました。
 また、パネルディスカッションでは湧別町農業協同組合の上田範幸代表理事組合長もパネリストとして登壇し、令和7年10月稼働を目指し現在整備中のバイオガスプラントで副産物として生じる処理水を活用した新たな循環型ビジネスについて議論され、大学との連携によりさまざまな可能性を探っていくことが確認されました。
 産業団体や企業関係者も多数参加し、循環型経済の重要性やビジネス機会の創出に向けて理解と認識を深める機会になりました。