“自然科学分析から考える擦文文化のくらし”遺跡調査報告会が行われました

自然科学分析について解説する國木田大准教授
熱心に話を聞く参加者

 11月18日(土曜日)、今年の夏に調査が行われたシブノツナイ竪穴式住居群(川西)の調査報告会が「自然科学分析から考える擦文文化のくらし」と題してふるさと館JRYで開催され、約40人が参加しました。
 シブノツナイ竪穴住居群は、約1,000年前の竪穴住居跡を主体とする北海道指定史跡です。これまでに530基の竪穴住居跡が確認されており、今回は円形2基、柄鏡形1基の竪穴住居跡で発掘調査が行われました。
 報告会では、町学芸員の林勇介さんから、形の異なる住居跡が、どれも擦文文化の後期に造られている可能性が高いこと、分析結果から予測される遺跡周辺の環境についてなどが報告され、密集した住居跡が何のために形成されたのかを明らかにすることが課題だと話しました。
 また、北海道大学大学院文学研究院准教授 國木田大さんにより、自然科学分析の原理や手法、そこから明らかになってくる当時の食生活などが報告され、参加者は身近にある遺跡について、新たな発見や課題が見えてきた様子でした。