ゆうべつ@サッポロ/観光パンフはこちらへ
JR札幌駅の西改札口を出て、斜め向かいの「北海道さっぽろ『食と観光』情報館」を訪ねました。湧別町の観光パンフレットを探しに行ったのです。ありました。フリーマガジンの「JP01(ジェーピーゼロワン)湧別町」が置かれていました。
情報館は道と札幌市が平成19(2007)年2月に設置した施設です。年中無休で、開館時間は午前8時半から午後8時まで。正面右手の「北海道どさんこプラザ札幌店」では道内各地の特産品などが販売されています。そして左手が「JP01湧別町」も置かれている「北海道さっぽろ観光案内所」のパンフレットコーナーです。
観光案内所の小野澤伸浩所長に伺ったところ、コーナーにはおよそ1000種類ものパンフが寄せられるそうです。道内を4エリアに分けたラックに市町村の観光パンフがずらりと並び、道内全域の観光情報を入手できます。これとは別に英語、中国語、韓国語などに対応したパンフのほか、札幌観光協会の会員情報コーナーのラックもあります。どのパンフも自由に持ち帰ることができます。
情報館自体は年間100万人以上が訪れる、ちょっとした名所。パンフコーナーにも若者から高齢者まで、ひっきりなしに人が訪れ、外国人の姿も目立ちます。「外国人観光客はパンフの必要な部分を携帯電話のカメラで写してパンフは置いていくケースが多く、日本人の高齢者はパンフや地図など紙で持ち帰ることが多いですね」と小野澤さん。
案内所には6年前の胆振東部地震を契機に設けた携帯電話の無料充電コーナーがあり、奥のカウンターではスタッフが観光の案内や相談などに当たっています。観光ボランティアの応対と合わせて、令和5(2023)年度は外国人を含む約11万人に対応したそうです。
そんな観光案内の"殿堂"とも言える場所に並んだ「JP01湧別町」ですが、正確には「Petit(プチ)JP01湧別町」と頭に「プチ」(小さい)が付きます。「JP01」(A4版)の半分の大きさで、持ち歩きに便利です。案内所には500冊が新たに届けられました。
町によると、昨年春に2万冊作り、町内や道内各地で配布したものの、「予想以上に持ち帰っていただける数が多く、手持ちがなくなったため増刷することにし、一部を最新情報に更新しました」と大口貢・商工観光課長。新たな「JP01湧別町」は、この10月に完成したばかりの出来たてほやほやのリニューアル版なのです。
町の歴史や観光スポット、特産品といったページはそのままですが、表紙のチューリップの写真が変わり、湧別高校の情報やふるさと納税返礼品の人気ベスト10を更新しています。さらに町が友好都市・新篠津村の米を使って始めた日本酒造りプロジェクトを新たに発信しています。リニューアル版も2万冊作り、道内の空港や道の駅などにも配布しています。
「JP01」は生活情報のフリーペーパーなどを出している札幌市の総合商研が発行するフリーマガジンです。道内の市町村の名前が付いた冊子などシリーズは数多く、読んだことがある人も多いでしょう。湧別町の観光パンフの主力にもなっているそうで、知名度があるこの冊子を町のPRに生かしていく考えです。北海道さっぽろ観光案内所にお立ち寄りの際に見かけたら、手にしてみてはいかがでしょうか。
え、パンフを見るだけで旅行した気分? いえいえ、ぜひ現地に出かけてみてください。
(取材・文/ふるさと特派員 島田賢一郎)