○湧別町立学校クラウドサービスに係るアカウント取扱要綱

令和7年5月26日

教育委員会告示第14号

(目的)

第1条 この要綱は、クラウドサービスの利用に関し、アカウントの統一的な取扱い方法を定め、もって管理の適正化を図ることを目的とする。

(対象)

第2条 この要綱におけるアカウントとは、次の各号に定めるクラウドサービスによるものとする。

(1) Apple School Manager

(2) L-Gate及びEduMall

(3) Google Workspace

(定義規定)

第3条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 機微情報 児童生徒の成績処理情報や学籍情報等、他者に知られると児童生徒又は教職員の生命、財産、プライバシー等へ重大な影響を及ぼす情報及び学校の教育活動の実施に重大な影響を及ぼす情報をいう。

(2) アカウント クラウドサービスにログインするための権利をいう。

(3) アカウント総括管理者 湧別町教育委員会教育長をいう。

(4) アカウント管理者 湧別町教育委員会教育総務課長をいう。

(5) 校長 湧別町立学校長をいう。

(6) アカウント取扱責任者 校長が指定した者であって、学校においてアカウントを管理する責任者をいう。

(7) アカウント取扱者 校長が指定した者であって、アカウント取扱責任者の指示を受け、アカウントに関する業務を行う者をいう。

(8) Apple School Manager Apple社が提供するクラウドサービスをいう。

(9) L-Gate及びEduMall 内田洋行社が提供するクラウドサービスをいう。

(10) Google Workspace Google社が提供するクラウドサービスをいう。

(11) 統括権限アカウント 全てのアカウントの管理を行うアカウントをいう。

(12) 管理者アカウント 学校において、教職員アカウント、児童生徒アカウント及び業務アカウント等を登録し、管理を行うアカウントをいう。

(13) 教職員アカウント 教職員に交付するアカウントをいう。

(14) 児童生徒アカウント 児童生徒に交付するアカウントをいう。

(15) 学校業務アカウント 学校において、教職員及び児童生徒以外に交付するアカウントをいう。

(16) パスワード アカウントを使用する際、認証を行うために必要な文字列等をいう。

(クラウドサービスの利用)

第4条 クラウドサービスは、授業及び学習活動、授業の技術向上のための研修及びこれに準ずる目的のために利用するものとする。

2 クラウドサービスを利用する時間は、原則として、勤務時間内とする。

3 クラウドサービスを利用する場所は、原則として、学校、教育委員会とする。ただし、校長から在宅勤務を認められた者は、自宅等での利用ができるものとする。

(アカウントの形式等)

第5条 アカウントの形式は別に定める。

(総括権限アカウントの管理)

第6条 アカウント総括管理者は、総括権限アカウントを管理するものとする。

(管理者アカウントの管理)

第7条 校長は、アカウント総括管理者から交付された管理者アカウントにより、児童生徒アカウント、教職員アカウントの登録、交付、削除等を行うものとする。

2 校長は、管理者アカウント及び交付したアカウントを適切に管理するものとする。

3 校長は、第5条に基づくアカウントの形式以外のアカウントを登録、交付してはならない。

(アカウント台帳)

第8条 アカウント総括管理者及びアカウント取扱責任者は、次の区分に応じ、台帳を備えなければならない。

備えるべき者

備えるべき台帳

アカウント総括管理者(教育委員会)

アカウント台帳(総括権限、管理者)

アカウント取扱責任者(学校)

アカウント台帳(教職員、児童生徒、学校業務)

2 校長は、アカウント総括管理者から前項の台帳の提出を求められた場合は、速やかに提出するものとする。

(パスワードの管理)

第9条 アカウント利用者は、パスワードを次により管理するものとする。

(1) パスワードについて、他人に知られないように管理すること。

(2) パスワードについて、他人からの照会等に応じないこと。

(3) パスワードは8桁以上とし、半角英大文字・小文字、数字を混在させること。

(4) パスワードは、定期的に変更すること。

2 校長は、アカウント取扱責任者及びアカウント取扱者の異動等にあわせて、管理者アカウントに対するパスワードを変更するものとする。

(遵守事項)

第10条 アカウント利用者は、次の事項を遵守しなければならない。

(1) クラウドサービスを提供する事業者が定める利用規約、プライバシーポリシー等

(2) 自己の責任においてクラウドサービスを利用するものとし、このサービスを利用してなされた行為及びその結果について、アカウント利用者又はその保護者が一切の責任を負うこと。

2 校長は、児童生徒への前条第1項に係る説明について、児童生徒アカウントの交付手続等に合わせて行うものとする。

3 校長は、前2項のほか、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) クラウドサービスによるデータ保存について、クラウドサービスを恒久的な保存場所としないこと。

(2) クラウドサービスに保存するデータについて、機微情報は一切保存しないこと。また、児童生徒の肖像(顔写真等)の映り込んでいる画像や動画等の取扱いに留意すること。

(送受信情報)

第11条 クラウドサービスを利用して送受信される情報は、作成した著作者や正当な権利を有する者に帰属するものとする。

(管理者アカウントの交付手続)

第12条 校長は、第2条のクラウドサービスを使用する必要がある場合は、アカウント総括管理者に管理者アカウントの交付を申請するものとする。

2 アカウント総括管理者は、校長から申請があった場合は、管理者アカウントを交付するものとする。

(アカウント取扱責任者等の指定)

第13条 校長は、管理者アカウントが交付された場合は、アカウント取扱責任者及びアカウント取扱者を指定するものとする。

(アカウント取扱責任者の業務等)

第14条 校長は、アカウント取扱責任者に管理者アカウントを交付し、次の業務を行わせるものとする。

(1) 教職員アカウント及び児童生徒アカウントの登録、交付

(2) 新たに教職員となる者の教職員アカウントの登録、交付

(3) 教職員が退職又は道立学校等へ異動した場合の教職員アカウントの削除

(4) 新たに児童生徒となる者(転学を含む)の児童生徒アカウントの登録、交付

(5) 児童生徒が卒業又は他の学校に転学する場合の児童生徒アカウントの削除

(6) 交付したアカウントの管理

(7) 前各号に付随する業務

2 アカウント取扱責任者は、アカウント取扱者に前項各号の業務を行わせることができるものとする。

(学校業務アカウントの交付等)

第15条 校長は、教職員及び児童生徒以外に、アカウントを交付する必要があると認める場合は、アカウント管理者に協議した上で、学校業務アカウントを登録し、交付することができるものとする。

2 前項の学校業務アカウントを使用できる期間は、原則として、交付した年度の末日までとする。ただし、校長が交付した学校業務アカウントの使用を引き続き認める場合は、あらかじめアカウント管理者と協議するものとする。

(アカウントの交付手続等)

第16条 校長は、児童生徒に児童生徒アカウントを交付する場合は、あらかじめ次の手続等を行うものとする。

(1) 児童生徒や保護者に対し、学習活動にアカウントを活用することの趣旨等を説明すること。

(2) 児童生徒に対し、利用方法、要綱第2条のクラウドサービスを提供する事業者が定める利用規約及びプライバシーポリシー並びに情報セキュリティや情報モラルに関するガイダンスを行うこと。

(3) クラウドサービスを利用すること及びその内容について、児童生徒及び保護者の同意を得ること。

(個人情報に係る同意)

第17条 教職員及び学校業務アカウントの交付があった者については、第2条各号のクラウドサービスの利用を開始した時点で、個人情報をクラウドサービスに提供することに同意をしたものとみなす。

(禁止事項)

第18条 アカウント利用者は、クラウドサービスの利用に関し、次の各号に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 法令に違反する行為

(2) 懲戒処分の指針(平成17年12月16日付け北海道教育委員会決定)に抵触する行為

(3) いじめにつながる行為や誹謗中傷・個人情報の漏えいなど不適切な行為

(4) 機微情報の送受信

(利用停止等)

第19条 アカウント利用者は、前条に違反する事態又は不正アクセス(以下「不正アクセス等」という。)が生じたと認められる場合又は生じたおそれがあると認められる場合は、アカウント取扱責任者又はアカウント取扱者に報告するものとする。

2 アカウント利用者から前項の報告を受けたアカウント取扱責任者又はアカウント取扱者は、校長に報告するものとする。

3 校長は、前項の報告があった場合は、アカウント取扱責任者に指示し、当該アカウントの利用を停止することができるものとする。

4 校長は、前3項について、経過等の記録を保存しなければならない。

(不正アクセス等への対応)

第20条 校長は、不正アクセス等が生じたと認められる場合又は生じたおそれがあると認められる場合は、速やかにアカウント総括管理者に報告するものとする。

2 アカウント総括管理者は、不正アクセス等が生じたと認められる場合又は生じたおそれがあると認められた場合は、速やかに必要な措置を検討し、アカウントの利用を停止若しくは削除する、ネットワークの通信経路の論理的若しくは物理的な分離をする、又はこれらに類する安全管理措置の実施及び被害等の情報の収集を行わなければならない。この場合において、アカウント総括管理者は、校長に指示し、事実関係を調査・報告させなければならない。

(免責事項)

第21条 第2条に規定するクラウドサービスの提供事業者に起因するサービスの変更、中断、障害等によりアカウント利用者に生じた損害については、湧別町教育委員会は責任を負わないものとする。

(補則)

第22条 校長は、第2条各号以外のクラウドサービスを利用したい場合は、あらかじめアカウント総括管理者に協議するものとする。

第23条 アカウント総括管理者は、必要があると認めるときは、校長に対し、アカウントの管理状況等について、報告を求めることができる。

2 アカウント総括管理者は、必要があると認めるときは、アカウントの管理の状況等を調査することができる。

第24条 アカウント総括管理者は、この要綱に定めるもののほか、アカウントの管理・運用に関し必要な事項を別に定めることができる。

この要綱は、令和7年6月1日から施行する。

湧別町立学校クラウドサービスに係るアカウント取扱要綱

令和7年5月26日 教育委員会告示第14号

(令和7年6月1日施行)